インボイス(適格請求書)には、決まった様式がありません。必要な事項が書かれていれば、手書きの領収書でも、レシートでも、適格請求書になります。この記事は、国税庁の「適格請求書等保存方式に関するQ&A」(令和8年5月改訂)の問25・26・58・58-2にもとづく、一般的な整理です。
請求書、納品書、領収書、レシートなど、名前は何でもかまいません。次の6つが書かれていれば、適格請求書です(消費税法57条の4第1項)。
| # | 記載事項 |
|---|---|
| ① | 適格請求書発行事業者の氏名または名称、登録番号 |
| ② | 取引の年月日(一定の期間をまとめて作る場合は、その期間) |
| ③ | 取引の内容(軽減税率の対象なら、その旨) |
| ④ | 税抜価額または税込価額を、税率ごとに区分して合計した金額、と適用税率 |
| ⑤ | 税率ごとに区分した消費税額等 |
| ⑥ | 書類の交付を受ける事業者の氏名または名称 |
領収書で代金を受け取っている事業でも、領収書とは別に、請求書や納品書、明細書で、この事項を満たして渡す方法もあります。
手書きの領収書であっても、上の事項が書かれていれば、適格請求書に該当します(問26)。
小売業など、不特定かつ多数の者に取引を行う一定の事業では、記載事項を簡単にした適格簡易請求書を交付できます(問58)。適格請求書との違いは、次の2点です。
| 項目 | 適格簡易請求書 |
|---|---|
| ⑥ 交付を受ける事業者の氏名または名称 | 書かなくてよい(「上様」でもよい) |
| ⑤ 税率ごとに区分した消費税額等 | 「消費税額等」または「適用税率」のどちらか一方でよい |
つまり、レシートなら、登録番号、日付、品目(軽減税率の印)、税率ごとの合計金額、そして、消費税額か適用税率のどちらか、があればよい、ということです。国税庁の例では、「10%対象 330円」のように適用税率を書く方法でも、「内消費税額 30円」のように消費税額を書く方法でも、認められています。
消費税額等に1円未満の端数が出るときは、1枚の書類につき、税率ごとに1回、端数処理をします。適格簡易請求書でも同じです。税抜と税込が混ざった書類は、どちらかに統一して、合計金額と消費税額を出す必要があります。詳しくは消費税の端数処理へ。
一般的な情報提供です。適格簡易請求書を交付できる事業の範囲や、個別の取引の扱いは、国税庁のQ&A(消費税の仕入税額控除制度における適格請求書等保存方式に関するQ&A)の原文や、税理士にご確認ください。
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